2018年10月22日放送のグレーテルのかまどは、女性解放運動に身をささげた平塚らいてうが愛したゴマじるこを紹介します。滋養あふれるスイーツから見えてくる、らいてうの意外な素顔とは?ヘンゼル役の瀬戸康史さんと学びましょう。レシピも紹介します
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グレーテルのかまど「平塚らいてうのゴマじるこ」
放送日:2018年10月22日(月)
放送時間:夜10:00~10:25 NHKEテレ
再放送:2018年10月29日(月) 午前10:25~10:50
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出演者
ナビゲーター 15代ヘンゼル役 瀬戸康史
光る石をたどれば行き着く不思議な家に、あのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末裔が暮らしています。彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ。
かまどの声&ナレーション キムラ緑子
奥村直史さん 平塚らいてうの孫
米田佐代子さん 「平塚らいてうの会」会長
番組エンディングテーマ
幸せのかけら Little Glee Monster
収録アルバム
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デジタルミュージック
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番組内容
「元始、女性は太陽であった」。明治から昭和にかけて女性解放運動をリードした平塚らいてう。封建的な社会と戦ったらいてうが愛したすいーつは、黒くつややかに輝くゴマじるこ。柔らかなもちにからめていただく、滋味あふれる一品です。戦争中、疎開先で愛する夫と作ったゴマじるこは、戦後発表されると大きな反響をよびました。素朴な材料に手間ひまかけて仕上げるスイーツを通して、らいてうの知られざる一面をひもときます。
引用元:tv.yahoo.co.jp/
【#瀬戸康史×ゴマじるこ】
「愛情たっぷりのゴマじるこ、できてるよ」#グレーテルのかまど は今夜10時!
濃厚な”ゴマのおしるこ”を作ります。「グレーテルのかまど」 #Eテレ
10月22日(月)午後10時https://t.co/wwDxUdxhnA pic.twitter.com/EkRfYjEkNd— NHK Eテレ編集部 (@nhk_Etele) 2018年10月22日
丹念にゴマをすって作る、真っ黒なゴマじるこ。
この素朴なスイーツを愛したのが平塚らいてう。
「元始、女性は実に太陽であった」の言葉で知られる、
日本の女性解放運動の先駆者です。
そんならいてうのささやかな楽しみが最愛の夫と作るゴマじるこ。
すればするほど美味しくなる。
ゴマじるこはらいてうの人生を彩る大切なスイーツでした。
孫の奥村直史さんは語ります。
「とっておきのごちそうだった。特別にこだわっていました。」
平塚らいてうの会の会長の米田佐代子さんも語ります。
「ゴマじるこを作る暮らしを楽しんでいたのではないかと思います。」
ゴマじるこに秘められた活動家平塚らいてうの意外な素顔に迫ります。
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本日の「姉ちゃんのリクエスト」
姉ちゃんは大きな黒いオニキスがついた指輪を置いていってしまいました。
オニキスには昔から魔除けの効果があると言われています。
もしかして、このメッセージと何か関係が???
「黒く輝く愛をちょうだい!」byグレ
この石のことを言ってんのかな? byゼル
ということで、本を見て紐解いてみましょう!
平塚らいてうのゴマじるこ
平塚らいてうについて
明治から昭和にかけて女性の自由と権利を獲得するために戦った平塚らいてう。
らいてうが生まれた明治時代。
文明開化と言われながら、人々暮らしはまだ封建的な風習に縛られていました。
女性は家庭を守り、夫や子供の世話をする。
依然、それが当たり前の時代でした。
そんな社会の成約を打ち破ろうと、25歳のらいてうは本で初の女性誌「青鞜(せいとう)」を刊行。
「女性も自我をもった独立した人間である」と綴ったのです。
平塚らいてうの活動
元始、女性は実に太陽であった。
今、女性は月である。
この言葉は当時の社会に大きな影響を与えます。
らいてうを研究する米田佐代子さん。
らいてうの主張は厳しい批判にさらされたと言います。
「男をまるで虫けらのように踏み潰してわがまま勝手なことをする。」
しかし、特に若い女性たちは「本当に自分の思っていることを言ってくれた」という気持ちがあったのではないでしょうか。
「私は新しい女である」と自ら記し、女性たちの期待を集めたらいてう。
大正8年(1920年)には「新婦人協会」を設立。
「母性の保護」「婦人の参政権獲得」を掲げます。
しかし、昭和に入り、日本は戦争の時代へと突入。
らいてうは表舞台から姿を消します。
1945年 終戦。
終戦から4年。
らいてうは再び筆をとり、世間を驚かせます。
らいてうがエッセーを寄せたのは創刊間もない「暮しの手帖」。
戦後のもののない時代に、身の回りを見つめ直し、新しい生活を提案する雑誌でした。
歌劇な社会活動で知られたらいてうが、この時取り上げたのが日々の食。
お気に入りのゴマじるこの作り方を紹介します。
「オニキスのような艶が出るまでとにかくすり続けることがおいしさの秘訣。」
オニキスとは黒瑪瑙(くろめのう)という天然石のこと。
素朴な食材にも丹念に手をかけることで、宝石のような光を放つごちそうが生まれる。
ささやかな日常を輝かせるスイーツとして、ゴマじるこに一つの思いを託します。
米田さんは
「一人一人の日常の暮らしの中で、皆があるがままの暮らしをして本当の平和がやってくると感じたのではないでしょうか。」
と言います。
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平塚らいてうの素顔
女性の自立を目指して活動した平塚らいてう。
一体どうやってゴマじるこに出会ったのでしょうか。
らいてうの素顔を知る孫の奥村直史さん。
一つ屋根の下で暮らした孫から見たらいてうは、強い女性という世間のイメージとずいぶん違っていたようです。
奥村さんは語ります。
「声は小さいし、体も小さい。自分からどんどんしゃべる人ではない。大変内気な人です。」
恥ずかしがり屋で物静か。
そんならいてうでしたが、仕事に追われ頭痛と吐き気に悩まされるように…。
終わりの見えない戦争の時代に入り、らいてうは東京を離れ、疎開。
これが大きな転機になりました。
近くの農家の「かあちゃんたち」から、ずいぶん多くのことを学びました。
甘酒の作り方、味噌の仕込み方、(略)餅の搗き方、(略)、
今までの消費的な都会生活では、あまり縁のなかったことを、たくさん学んだのでした。
「続 元始、女性は太陽であった 平塚らいてう自伝」より
滋養の高いゴマをつかった甘いごちそう。
ゴマじるこを知ったのはこのころのこと。
自給自足の田舎暮らしで体も丈夫になり、食べ物の大切さを身をもって学んだのです。
そんなある日、東京の友人がらいてうを訪ねてきます。
遠くから足を運んでくれた友のためにと、らいてうは丹念に作ったゴマじるこを振る舞いました。
らいてうにとって手作りのゴマじるこは、人の体と暮らしを変える、大切な宝石のようなスイーツだったのかもしれません。
夫 奥村博史について
その生涯を女性解放と平和運動に捧げた平塚らいてうを、影で支えた人がいます。
26歳のときに出会った夫 奥村博史。
仕事に打ち込むらいてうのよき理解者でした。
画家だった博史は、らいてうの姿を好んで描きました。
また、妻の指を飾るためにと丹精込めて指輪のデザインをしまし。、
らいてうもまた、年下の博史に深い愛情を抱いていました。
深夜、原稿を書く合間にラブレターを書いてしまうほど。
「私の只ひとりの大切な博様 今どんな夢を見ているの?」
しかし、籍を入れずに家庭を築いた二人は、当時世間の厳しい目にさらされます。
5歳も年上でありながら、年下の男と一緒に生活を始めるなんて野合である、と言われて非常に社会から非難されたそうです。石を投げられ、表札は持っていかれる。
それでも別れようとすることはなかったようです。
古いしきたりにとらわれず、互いを認め合う。
愛の共同生活を始めた2人。
力のいるゴマすりの仕事は、いつも博史が買ってでていました。
オニキスのようにとすり続けたのは、実は博史でした。
「そばで、
わたくしがもういい頃でせうと、
何度か言葉をかけても
なかなか聞いてくれません。
それだけにわたくしのところで作る
「ゴマじるこ」は
素晴らしい出来栄えで」
「美しい暮らしの手帖 1949年7月第4号 ごまじるこの作り方」より
無心にゴマをする夫の姿をらいてうはずっと見守り続けました。
奥村さん曰く、
「最終的には年下の祖父が先に亡くなるわけですが、見送ったのは祖母でした。
その方が自然だったのかもしれません。という気がします。」
愛する人ともに作った、思い出のゴマじるこ。
らいてうが追い求めたものは、穏やかな日常の中に潜む小さなキラメキだったのかもしれません。
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平塚らいてうのゴマじるこのレシピ
味わいのキメテ
なめらか つややか 黒く輝くゴマじるこ
豊かなゴマの風味をググっと引き出します。
ゴマじるこの材料
ゴマじるこ
- 黒ゴマ 100g(洗いゴマ)
- 黒砂糖 50g(ザルでこしておく)
- 三温糖 50g(ザルでこしておく)
- グラニュー糖 50g
- 湯 400ml(約80℃)
- くず粉 10g
- 水 50ml
もち生地
- もち粉 100g
- 水 100ml(粉の乾燥具合によって調整する)
ゴマじるこの作り方
- 温めた鍋にゴマを入れて、香りが出るまで煎る。 ※強火にして、火から少し遠ざけて鍋を振る。焦がさないように気をつける。良い香りがしてきたらOK。
- 煎ったゴマをすり鉢に移す。
- かまどのオキテ①すって すって すりまくれ! すりこぎは、利き手で下から1/3くらいのところを持ち、反対の手をすりこぎの上の添える。
- それでゴマをすり鉢にこすりつけるようにすりこぎを回す。番組ではすり始めて10分くらいで、ゴマから油が出てサラサラからモロモロしてきます。
- 粘りが出てきてすりこぎが重くなってきます。まだまだすります。
- すり始めて30分経過。すり鉢の中のゴマが光ってきました。これでOKです。
- お湯を半分加えて、混ぜ合わせてゴマになじませる。
- 3種の砂糖を混ぜ合わせる。 らいてうは「黒砂糖がいい」とエッセーでは書いてあったのだが、黒砂糖だけだとエグみが出るので、アレンジして三温糖やグラニュー糖も加えてみたそうです。
- 残りの湯を加えて溶きのばす。
- ザルでこす。 ※ダマを取り除くため。
- 水で溶いたくず粉を投入する。 ※これでとろみとツヤがバッチリ出ます。
- 火にかけて、かき混ぜながら沸騰させる。
- 泡立て器のかき混ぜた跡の筋がうっすら残るくらいのとろみがつけば完成。
もち生地の作り方
かまどのオキテ②コネコネすればやわらかモッチリ
らいてうは、ゴマじるこに入れるお持ちはつきたてがいい、と言っていたそうです。
- もち粉をボウルに入れて、水を少しずつ足して、固さの塩梅を見ながら混ぜ合わせる。
- 耳たぶくらいの柔らかさになるくらいまで練り合わせる。
- 生地を棒状にする。
- 台に出して、ヘラで12等分にする。
- お餅の形に丸める。
- 中央を指で軽く押して、少しだけ平らにする。
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、もち生地を2,3分茹でる。
- 浮いてきたら、さらにもう1分茹でる。
- 水を張ったボウルに、茹で上がったもち生地を入れて粗熱をとる。
- 冷たくなって固くなる前に水からザルに上げて完成。
仕上げ
- 器にゴマじるこの汁を盛って、汁にもち生地を乗せて完成。
- 濃厚なゴマの風味と優しい甘さのゴマじるこ。
- オニキスみたいに真っ黒に輝くおしるこは、一度食べたら忘れられない。
- 体も心もよみがえる。
- その深い味わいをお試しあれ。
ヘンゼル(瀬戸康史さん)のラストコメント
「今日のグレーテルのかまど、いかがでしたか。
らいてうさんが愛したゴマじるこ。
作り方や材料はシンプルですが、手間をかけたり愛情を込めることで
飛びっきりのごちそうになるんですね。
ささやかな日常の喜びをらいてうさんが教えてくれた気がします。
それではまた、このキッチンでお目にかかりましょう。
では、ちょっと失礼して。」
まとめ
最後の試食のシーンでヘンゼルも驚いていましたが、ゴマがつやつやてかてかと本当に光っていました。
すり鉢で30分も力強くすり続けることで得られるのでしょう。
最後に、かまどをべた褒めするヘンゼル。
これは「ゴマすり」のほうも上手くなったということで…。(笑)
決してゴマかしていませんよね。
次回は、大地のパワーあふれる「宮沢賢治の雑穀だんご」。
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