2018年9月24日放送のグレーテルのかまどは、悲しい恋を描いた戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」に登場するスイーツ、アマンディーヌです。今日もヘンゼル役の瀬戸康史さんが伝統菓子に、大人の恋のエッセンスを加えて焼き上げます。レシピも紹介します。
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グレーテルのかまど「シラノ・ド・ベルジュラックのアマンディーヌ」
放送日:2018年9月24日(月)
放送時間:夜10:00~10:25 NHKEテレ
再放送:2018年10月1日(月) 午前10:25~10:50
出演者
ナビゲーター 15代ヘンゼル役 瀬戸康史
光る石をたどれば行き着く不思議な家に、あのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末裔が暮らしています。彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ。
かまどの声&ナレーション キムラ緑子
番組エンディングテーマ
幸せのかけら Little Glee Monster
収録アルバム
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デジタルミュージック
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番組内容
悲しい恋を描いた戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」に登場するスイーツ、アマンディーヌ。戯曲とともに、時を越えて愛され続ける焼き菓子の物語をひもときます。
引用元:tv.yahoo.co.jp/
【#瀬戸康史×アマンディーヌ】
「ちょっと大人のアマンディーヌ、作ったよ」#グレーテルのかまど は今夜10時!
戯曲”シラノ”に登場するパリ生まれのスイーツを焼き上げます。
「怖いよ、これ~」「グレーテルのかまど」 #Eテレ
9月24日(月)午後10時https://t.co/UY8jpiJMuC pic.twitter.com/aJcjAIWzVe— NHK Eテレ編集部 (@nhk_Etele) 2018年9月24日
グレーテルのかまど「シラノ・ド・ベルジュラックのアマンディーヌ」 – NHK 悲しい恋を描いた戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」に登場するスイーツ、アマンディーヌ。戯曲とともに、時を越えて愛され続ける焼き菓子の物語をひもときます。 https://t.co/G3Y3Weqj9n
— 辻調プレス (@tsujichopress) 2017年10月9日
ウラ話ブログ公開!
“グレーテル”のスタジオから 【シラノ・ド・ベルジュラックのアマンディーヌ】|テレビ|最新メディア情報|辻調グループ 総合情報サイト https://t.co/2fnbAnaTbV #tsujicho pic.twitter.com/ix1aIGpB0a— 辻調プレス (@tsujichopress) 2017年10月11日
フランスで古くから愛されるアマンディーヌ。
タルト生地にアーモンドクリームを詰めて焼き上げた香ばしいスイーツです。
この焼き菓子が登場する物語が「シラノ・ド・ベルジュラック」
17世紀の剣豪 シラノの叶わぬ恋を描いた戯曲です。
フランスの市民文化が大きく花開いたこの時代に、
パリで生まれたアマンディーヌ。
400年も前から愛され続ける切ない恋物語の味を紐解きましょう。
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※この回は2017年10月9日にも放送されていました。
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本日の「姉ちゃんのリクエスト」
「恋するハナは美しい」byグレ
ハナ?
恋にハナと言ったら普通は「花」ですが、どうやら「鼻」のようですね。
シラノ・ド・ベルジュラックのアマンディーヌ
アーモンドクリームがたっぷり詰まった香り高いアマンディーヌ。
この焼き菓子が登場するフランスの戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」はエドモン・ロスタンによって書かれた普及の名作です。
1897年の初演以来、世界中の舞台で上演され、数々の映画でも知られています。
主人公は17世紀の剣豪で詩人びシラノ・ド・ベルジュラック。
大きな鼻のシラノが愛する女性ロクサーヌへの思いを生涯胸に秘めたまま貫く純愛物語です。
アマンディーヌが登場するのは、フランスはパリにあるシラノの馴染みの菓子屋でのシーン。
たくさんのお菓子が登場する中、店の主人ラグノーが自分が考案したアマンディーヌの作り方を詩で披露します。
~アマンディーヌの作り方~
卵をいくつか泡立てて
泡に注ぐはとびきりのセドラの滴
アーモンドミルクの甘き香り
さあ、アマンディーヌのできあがり!
※セドラ:現在のレモンの5、6倍くらいの大きさのレモンの原種
アーモンドミルクやパウダーをふんだんに使った香ばしい焼き菓子でした。
シラノの物語の人気とともにアマンディーヌの評判も高まり
一世を風靡するスイーツとなったのです。
戯曲の主人公シラノ・ド・ベルジュラックは17世紀のパリに生きた実在の人物です。
アマンディーヌの考案者である菓子屋の主人シプリアン・ラグノーも実際にパリに店を構えていました。
2人が生きた17世紀はフランスの文化が大きく変わる節目の時代でした。
青山学院大学 教授 秋山伸子さん
17世紀は今のフランスの基礎ができた時だと思います。言葉も今のフランス語とほぼ変わらない形がすでに確立しています。フランスを代表するコメディ・フランセーズ劇場ができたのも17世紀です。
いろいろな文化が花開く土台ができた時代と見る事ができると思います。
パリ中心にあるサントノレ通り。
ラグノーはそこで店を構える菓子職人でした。
こちらは現在も続くラグノーの店。
17世紀にはシラノや劇作家のモリエールらが訪れ、芸術論を交わしたと言われています。
バターや砂糖などが手に入りやすくなったのもこのころです。
お菓子を楽しむ文化が市民の間に広がりました。
美味しいものを選んで食べるという美食文化の基礎が一気に広がったのです。
秋山教授によると、「生きるために食べるのではなく、食べるために生きるという価値観の転倒が起きたのが17世紀」とのことです。
アマンディーヌは、食を楽しみ人生を楽しむというフランスの生き方の原点と共に生まれたスイーツでした。
物語の終盤、自らの最期を予感したシラノはロクサーヌのもとを訪れます。
ふとしたことでシラノが自分を愛し続けていたことに気づいたロクサーヌ。
しかしシラノはロクサーヌへの思いを心に秘めたまま息を引き取ります。
自分の美学を貫いたシラノの生き様は
多くの人々の心に響き続けます。
1897年の舞台初演の数日後。
満席の劇場の中に当時のフランス大統領もいました。
感激した大統領は作者のエドモン・ロスタンに
最高の栄誉であるレジオン・ドヌール勲章を与えます。
舞台は評判を呼び、その上演回数は数年で1000回を超えます。
これほどまで人々の共感を呼んだのはなぜなのでしょうか。
秋山先生曰く
「何らかのコンプレックスを抱えていない人はいない。
コンプレックスがあっても純愛を貫こうとするシラノの姿が共感を呼ぶのではないかと思います。」
生涯一人の女性への愛を貫いたシラノ・ド・ベルジュラック。
アマンディーヌはその姿への共感と共に
今も愛され続けています。
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味わいのキメテ
甘いだけじゃない!大人の恋の味
レモンをたっぷり使って、ほろ苦いシラノの恋に思いを馳せます。
グレーテルのかまど9月24日アマンディーヌのレシピ
アマンディーヌの材料(7cmのミラソン型7~9個分)
タルト生地
※溶けやすいものが多いの冷やしておくこと。
- 薄力粉 125g
- バター (無塩)62g
- 粉砂糖 50g
- 塩 1g
- 卵 25g(Mサイズ1/2個分)
- 強力粉 適量
アーモンドクリーム
- バター(無塩) 75g
- 粉砂糖 75g
- 卵 75g(Mサイズ1と1/2個分)
- アーモンドパウダー 90g
- アーモンドミルク 大さじ1杯
- レモン汁 小さじ1杯
- レモンの表皮 1/2個分
- アーモンドスライス 1個に9枚(形がキレイなもの)
- アプリコットジャム 250g
- 水 50ml
.
アマンディーヌの作り方
タルト生地
- 冷やしておいた薄力粉、バター、粉砂糖、塩をフードプロセッサーでよく混ぜる。
- バターの塊がなくなったら、卵を投入して混ぜる。
- 粉と卵がまとまったら、ヘラで取り出して、ラップで包んで形を四角に整える。
- 冷蔵庫で4時間冷やす。
- しっかりと冷えたら、冷蔵庫から取り出す。
- 綿棒で叩いて広げて、強力粉をふりかけながら伸ばす。
- 28cm四方に伸ばしていく。冷蔵庫で10分冷やす。
かまどのオキテ①いつもクールに! 生地を常に冷やして固さをキープする。
- 10分経ったら冷蔵庫から取り出す。
- 冷えた生地を9cmの抜き型で抜き、フォークで穴を開ける。 ※型と生地の間にたまった空気を穴から逃して、形が崩れるのを防ぎます。
- 生地をミラソン型に敷き込む。 ※底と生地の間に隙間ができないように、底角にも指先でギュッと詰める。
- 冷蔵庫で15分冷やす。
- 冷えたら取り出して、型の上の縁からはみ出した生地をカードで切り取る。
これでタルト生地は完成です。
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アーモンドクリーム
- バターを柔らかくしておく。
- バターに粉砂糖を加えて混ぜる。
- レモンの皮をすりおろして、加えて混ぜる。
- 少し温めた溶き卵を少しずつ混ぜながら加える。
- アーモンドパウダーを投入して混ぜる。
- アーモンドクリームを投入して混ぜる。
- レモン果汁を加えて混ぜる。
- 冷蔵庫で30分冷す。
- 30分経ったら取り出す。
仕上げ
- 生地も冷蔵庫から取り出す。
- 丸い口金で、生地の中にアーモンドクリームを8分目くらいまで絞る。 ※真ん中でギュッと絞って、そのままのの字を書くくらいの感じで絞る。
- 焼き上がりの表面を平らにしたいので、スプーンの背で中央から外側へ、真ん中がへこむようにならす。
- はみ出したクリームを拭ってキレイにする。
- 表面にアーモンドスライスを、花の模様になるようにキレイに並べる。
- 170℃のオーブンで30分焼く。
かまどのオキテ②落としてぺったんこ! 焼くと底の中央が浮いてくるので、15分ほど焼いたところで天板を取り出して、天板ごと10~20cmの高さから台の上に落とす。(下にふきんを敷いておく。)ガタっと落とすことで、生地に衝撃を与え、型の底に生地を戻す。
- オーブンに戻し、さらに15分焼く。
- 焼きあがったら、型から外して、網に乗せて常温で冷ます。
- アプリコットジャムと50mlの水を合わせて火にかけて、煮詰める。
タルトの表面にジャムをキレイに塗るために、一度水を加えて緩めます。また、煮詰まったかどうかは、水にジャムを垂らしてみて水の中で溶けずにまとまっていればOKです。
- カマドのオキテ③アツアツでツヤツヤ ジャムが熱いうちにタルトの表面に塗ると均一にキレイに塗れる。サッとハケでひと塗りする。
- 常温でジャムを冷まして完成。
サクサクのタルト生地と濃厚なアーモンドクリームのマリアージュ。
口いっぱいにレモンの風味が広がります。
甘さの中に酸味が効いたちょっと深みのある味わいをぜひご堪能あれ。
まとめ
番組の最後で瀬戸さんは
「秘めた愛を貫いたシラノの物語、グッときました。
時代を超えてたくさんの人々の心を捉えていたんですね。
あの小さなアマンディーヌもこの物語と同様に
沢山の人々に愛され続けてるなんて素敵です。」
と言っていました。
シラノ・ド・ベルジュラックはまだ読んだことがないので、ぜひ読んでみようと思います。
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