2018年8月27日放送の「グレーテルのかまど」は「カトリーヌ・ド・メディシスのズコット」。ズコットとは一体何なのか。ケーキなの?アイスなの?その独特の魅力からイタリアの文化を瀬戸康史さんとともに紹介します。
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グレーテルのかまど「カトリーヌ・ド・メディシスのズコット」
放送日:2018年8月27日(月)
放送時間:夜10:25~10:50 NHKEテレ
再放送:2018年9月3日(月) 午前10:00~10:25
出演者
ナビゲーター 15代ヘンゼル役 瀬戸康史
光る石をたどれば行き着く不思議な家に、あのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末裔が暮らしています。彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ。
かまどの声&ナレーション キムラ緑子
番組内容
イタリア・ルネサンスの大パトロンであるメディチ家からフランス王家に嫁いだカトリーヌ。彼女が愛したふるさとのデザートが“ズコット”。凍ったクリームがぎっしり詰まっているのがポイントで、冷凍庫のなかった当時、フランスに大きな衝撃をもたらしました。実はこの凍らせる技術こそ、ルネサンスの賜物(たまもの)。教養深く美食家だったカトリーヌの人生をひもときながら、彼女がヨーロッパ文化にもたらした影響を探ります。
引用元:tv.yahoo.co.jp/
NHK Eテレ 09/03 10:25 グレーテルのかまど「カトリーヌ・ド・メディシスのズコット」 #nhketv #グレーテルのかまど https://t.co/NscqdHJeIa
— NHK Eテレ(教育テレビ) (@NHK_ETV) 2018年9月3日
【#瀬戸康史×ズコット】
「真っ赤なズコット、作ったよ」#グレーテルのかまど は今夜10時!
アイスなのかケーキなのか…瀬戸くんがイタリア伝統のスイーツに挑戦します!
「よしっ!」「グレーテルのかまど」#Eテレ
8月27日(月)午後10時https://t.co/KwvNQQUXKr pic.twitter.com/LH8P5Rt0E9— NHK Eテレ編集部 (@nhk_Etele) 2018年8月27日
— 瀬戸康史 (@koji_seto0518) 2018年8月27日
本日(9/3)午前10:25、NHK-Eテレ『グレーテルのかまど』「カトリーヌ・ド・メディシスのズコット」[再] イタリア・メディチ家からフランス王家に嫁いだカトリーヌのお気に入り。独特の魅力から、圧倒的なルネサンスの文化に迫る。https://t.co/OIR4AegJdO pic.twitter.com/2avTWbcv39
— ヨーロッパ旅行✈情報部 (@euro_tour) 2018年9月2日
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本日の「姉ちゃんのリクエスト」
ルネサンスでひんやりショック! byグレ
カトリーヌ・ド・メディシスのズコットのレシピ
15世紀イタリアで華開き、ヨーロッパ文化の礎となったルネサンス。洗練を極めた文化の象徴とも言えるスイーツがズコットです。兜を模した丸いケーキの中に詰まっているのはひんやり凍ったクリーム。アイスクリームの原型とも言われる画期的なスイーツ。これを愛したのがイタリア・フレンツェのメディチ家からフランスに輿入れしたカトリーヌ。ルネサンスを体現する女性カトリーヌ・ド・メディシスの人生を紐解きながら芸術と科学の発展が生み出した甘美な傑作を味わいましょう。
カトリーヌ・ド・メディシス
1533年、フランス・マルセイユである婚礼が執り行われました。
国中が注目する盛大な結婚式。
それもそのはず。
フランス国王の第2王子アンリ2世のもとにイタリアから若い妃が輿入れしたのです。
若い妃はイタリアの大富豪の娘。
列席したフランスの貴族は嘲笑しこう揶揄します。
「所詮は商人の娘でしょ。」
しかし婚礼の宴が始まると、フランス貴族のそんな考えは崩れ去ります。
「な、何だ?これは。」
彼らが驚いたのは洗練された陶器の皿や優雅に料理を口元へと運ぶフォーク。
今でこそ当たり前ですが、当時フランスでは木の板に肉料理を乗せ、手づかみで食べるのが貴族の間でも普通だったのです。
彼らの驚きは凍ったデザートの登場で最高潮に達します。
「食べ物を凍らせるとは!」
それは魔法のような技術だったのです。
フランス貴族を仰天させた花嫁の名はカトリーヌ・ド・メディシス。
毛織物と金融業で築いた巨万の富で、イタリアフィレンツェを実質的に支配したメディチ家の娘でした。
そんなカトリーヌが愛したとっておきのデザートがありました。
ふるさとイタリアの伝統的スイーツ、ズコットを真っ赤に染めた「エルモ・ディ・カデリーナ」。その名も「カトリーヌのヘルメット」。
丸いスポンジ生地の中にはひんやりと凍ったクリームがぎっしり。
ケーキのような、アイスクリームのような、独特の感覚が味わえます。
このカトリーヌのズコットが形を変えて広まり、今日のアイスクリームになったとも言われています。
イタリアから伴ってきた料理人や菓子職人とともに、フランスの食文化を変えたカトリーヌ。
商人の娘と揶揄された少女は美食の王妃と讃えられるようになったのです。
カトリーヌのふるさと。イタリア・トスカーナの都フィレンツェ。
メディチ家はこの血を実質的に支配し、莫大な財力を使って古代ギリシャ・ローマの文化復興を支援しました。
ルネサンスのシンボルとも言われるボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」や、人間の力強さと美の結晶とも言われるミケランジェロの「ダヴィデ」も、メディチ家の庇護のもと、華開いた芸術のたまものです。
更に、レオナルド・ダ・ヴィンチによる人体図を見てみると、人体を科学的に捉えていることが分かります。これもルネサンスの特徴の一つなのです。
一体それはどのようなことなのでしょうか。
東京大学 教授 池上俊一さんによると、
「15世紀の後半から16世紀にかけますと、科学的なルネサンスという医学とか、解剖学とか、あるいは建築学とか、鉱山学、冶金術、軍事技術、といった科学技術がフィレンツェを中心にトスカーナ地方で栄えました。
多くの人は建築家でありながら画家など、もろもろの分野に同時に秀でていたということは確かだと思います。」
芸術が、科学的な知識と手を携えて発展したフレンツェ。
その文化は当時のヨーロッパの最先端でした。
実はデザートを凍らせる技術もそうした文化水準の高さが生んだものだったのです。
メディチ家に重用された知識人が、氷に硝石を加えるとマイナス20℃まで温度が下がるという事実を発見。
その知識を生かして菓子職人が作ったのが、あのひんやり凍った真っ赤なズコットだったのです。
芸術家や知識人に囲まれて育ったカトリーヌは、当時の女性としては桁外れに教養深く美食家でした。
さらに池上さんはこう言いました。
「彼女のルネサンスを体現したような教養が、フランスの宮廷で影響を与えて広まっていったということは言えると思います。
あるフランスの詩人はカトリーヌのことを”フランスを輝かせる光”と賛辞を送っていました。
イタリアのルネサンス文化を伝える大きな役割をしたといっても間違いではないと思います。」
カトリーヌの輿入れがフランス、ひいてはヨーロッパ文化を大きく前進させたと言えるかもしれません。
フランス王妃カトリーヌの人生が大きく動きだしたのは、摂政となった40歳の時。
当時のフランスはカトリックとプロテスタントによる宗教戦争のため混乱状態が続いていました。
国内の安定を図るため、彼女がとった策とは国王に即位した幼い次男と各地で贅を尽くした祝宴を催すことでした。王室の権威を知らしめようとしたのです。
美食の王妃らしいこのアイディアは、イタリアの食文化をフランス各地に広げるきっかけになりました。
しかし、国内の争乱は収まりませんでした。
1572年、フランス史上最悪の惨殺事件「サン・バルテルミの虐殺」が発生。
彼女は首謀者ではないのかと疑われて、憎しみの目を向けられて69歳で生涯を終えます。
しかし最後まで気品を失うことなく人生を全うした彼女の功績は、今なおフランスに残されているのです。
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美食の王妃カトリーヌがもたらしたフランス菓子
フィナンシェ
アーモンド風味の焼き菓子。フィナンシェとはフランス語で「お金持ち」という意味。
フロランタン
キャラメルをからめたナッツが香ばしいお菓子。フランス語で「フィレンツェの」という意味。
※フィナンシェとフロランタンはカトリーヌが輿入れのときに連れてきた菓子職人が考案したと言われています。
シュー・ア・ラ・クレーム
このお菓子に欠かせないシュー生地も、カトリーヌのお抱え菓子職人によるものだという説があります。
お菓子の世界におけるカトリーヌの影響力は絶大ですね。
味わいのキメテ
- ケーキなんだけどアイスクーム
- まろやかさとさわやかさが際立つズコット
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ズコットのレシピ
材料(直径18cm半球型1個分)
土台
- 18cmキャードル1台分のスポンジケーキ
チョコレートナッツクリーム
- 生クリーム 150g
- 粉砂糖 25g
- チョコレート 25g
- アーモンド 12g
- ヘーゼルナッツ 12g
- キルシュ 15ml
シロップ
- 水 30ml
- グラニュー糖 15g
- ラズベリーピューレ 45g
- キルシュ 5ml
ラズベリークリーム
- 生クリーム 100g
- 粉砂糖 20g
- ラズベリーピューレ 50G
作り方
①土台の準備
- スポンジ生地の底面を約1cmの厚さでスライスする。 ※。1cmの高さのある角棒などを用意し、その高さで包丁を滑らせて切れば良い。ズコットの底生地として使用するので、型に合わせて丸くカットする出典:https://www.nhk.or.jp
- 残ったスポンジ生地は焼き目を上にした状態で、縦に1cm厚さにスライスする。
- さらに長方形の対角線上で切って、長細い三角形にする。 ※カマドのオキテ①三角形で隙間なく!(ドームの形の型に隙間なく並べるために三角形にする。)
- 半球形に3角に切った生地を貼り付ける。
- 型からはみ出した部分はカットする。
②チョコレートナッツクリームの作り方
- 半球形に薄くバター(分量外)を塗る。
- アーモンドとヘーゼルナッツをローストしておく。
- アーモンド、ヘーゼルナッツ、チョコレートを刻んでおく
- 生クリームと粉砂糖を加えて混ぜる。
- 角が立つまで泡立てる。
- アーモンド、ヘーゼルナッツ、チョコレート、キルシュを加えてゴムベラで混ぜる。
- ドーム型で作ったスポンジ土台の壁に、チョコレートナッツクリームを均一の厚さになつように塗っていくことで、真ん中にスペースを作る。 ※カマドのオキテ②クリームはくぼませて!(あとでラズベリークリームを詰めるスペースを作っておく。)
- 冷蔵庫で型ごと冷やす。
③ラズベリークリームの作り方
- 生クリームと粉砂糖を加えて混ぜる。
- 角が立つまで泡立てる
- ラズベリーピューレを加えて混ぜ合わせる。
- 冷やしていた土台を冷蔵庫から取り出す。
- チョコレートナッツクリームに作った真ん中のくぼみに、ラズベリークリームを詰める。※空気が入らないように押し入れるが、層がまざらないようにする。
- 2層の上面を平らにする。
- 始めに切った生地でぴっちりとフタをする。
- ラップをかけて、冷凍庫で約2時間冷やして固める。
④仕上げ
- 水とグラニュー糖を鍋に入れて、沸騰させる。
- ラズベリーピューレとキルシュ加えて冷ます。(ラズベリーシロップの完成)
- 2時間後に凍って固まったら、冷凍庫から取り出す。
- ズコットを型から外す。 ※カマドのオキテ③冷え冷えを温めろ。(固まっているので、なかなか型から外れない。濡れ布巾で型を5秒覆って、手のぬくもりで温めると外れやすい。)
- ラズベリーシロップを刷毛で表面にまんべんなく染み込ませる。
- 冷蔵庫で冷やす。クリームが程よく冷えて固まったら完成。
美食の王妃、カトリーヌに捧げる真っ赤なズコット。
中にはひんやり凍ったクリームがぎっしり。
香ばしいチョコレートナッツと甘酸っぱいラズベリーの絶妙なハーモニー。
ルネサンスが生んだスイーツ界の傑作を味わってください!
まとめ
華やかなデザインを実現するために、緻密な計算に基づいて作り上げていく楽しさがあります。ルネサンスを体現する女性カトリーヌが好んだというのも納得です。
次回も楽しみですね!
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【撮影オフショット】早朝、木々が生い茂る自然の中でしました!陽の光がとても幻想的でした。緑の中に赤い着物が映えます!
そして、本日は『寝ても覚めても』公開初日です!是非、スクリーンでご覧ください!#瀬戸康史 #僕僕 pic.twitter.com/A7Arg33AhU
— 瀬戸康史アーティストブック『僕は、僕をまだ知らない』【公式】 (@setokoji_boku) 2018年9月1日
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