2018年12月スタートの趣味どき水曜放送シリーズは「鍋の王国」です。日本各地の鍋がなぜ誕生したのか、どう進化したのかを探る全8回です。12月19日放送の第3回は「水炊き 博多っ子のごちそう」です。ルーツは外国料理!?レシピも紹介します。
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⇓第1回ちゃんこ鍋 横綱が作った力士めし⇓
⇓第2回石狩鍋 明治維新が生んだ北の味⇓
⇓第4回 牛鍋・すき焼き 文明開化のシンボル 牛鍋⇓
⇓第5回 若草山の鍋 奈良の超グルメ鍋⇓
⇓第6回 きりたんぽ鍋 秋田のソウルフード⇓
趣味どき 鍋の王国第第3回 水炊き 博多っ子のごちそう 基本情報
放送日
放送日:2018年12月19日(水)
放送時間:夜9:30~9:55 NHKEテレ
再放送:2018年12月20日(木) 午前10:15~10:40 NHK総合
再放送:2018年12月26日(水) 午前11:30~11:55 NHKEテレ
出演者
ゲスト 武井壮
料理研究家…冬木れい
NHK趣味どきに出ます!12月5日から2ヶ月間、毎週水曜日(午後9時30分~)に出演します。テーマは日本人の冬のソウルフード、お鍋!第1回目は、ちゃんこ鍋です。是非ご覧ください。https://t.co/rWgyGbHqRk pic.twitter.com/zlJHcZKFnp
— 大きな竈(冬木れい) (@OOKINACAMADO) 2018年11月29日
料理研究家…SHIMA
福岡在住。
櫛田神社 権禰宜 髙山定史さん
食品製造会社「ふくや」社長 川原武浩
ナレーション 吉川未来(よしかわみく) 【声優】
プロフィール
- 生年月日 1983年10月12日
- 出身 大阪府
- 身長 160cm
- 事務所 青二プロダクション
- 特技 剣道初段、空手
- 趣味 観劇、読書、1人カラオケ、お酒、
ラーメン屋巡り - 主な出演 アニメよりもナレーションでの活躍が多い。蔡文姫:ゲーム「真・三國無双」シリーズ6以降、NHK「おはよう日本 」フジテレビ「さまぁ~ずの神ギ問」など
只今放送中です!!!
今回のお鍋は博多の水炊き!
お時間ございましたら是非。 https://t.co/tP4m010glm— 吉川未来 (@39_miku_1012) 2018年12月19日
番組内容
日本人の冬のソウルフード「鍋」。このシリーズでは日本各地の鍋がなぜ誕生したのか、どう進化したのかを探る。家庭で本格鍋レシピも。今回は博多っ子のごちそう水炊き。そのルーツは意外なことに外国料理。それが博多名物になった裏には、細かいことに目くじらをたてない博多っ子気質があった。
引用元:tv.yahoo.co.jp
【今夜9:30 #鍋の王国】
今回は博多の水炊き。そのルーツは意外なことに外国料理。水炊きが博多名物になった裏には、細かいことに目くじらをたてない博多っ子の気質にあった!
ゲスト #武井壮「#趣味どきっ !」 #Eテレ
12月19日(水)午後9:30https://t.co/HAfdl8EcZU— NHK Eテレ編集部 (@nhk_Etele) 2018年12月19日
各地に伝わるおいしい鍋を求めて旅をする、心も体もぽっかぽか。鍋の王国!
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九州は博多に名物あり
今回の旅の舞台は九州、博多。
前回に引き続き、冬木さんと武井さんのお二人が担当します。
番組のっけから、なんとラーメンを食べています。
鍋の番組なのに…。
博多と言えば、とんこつラーメンです。
このトロトロのスープの名物料理と言えば、とんこつラーメン以外にもう一つあるそうです。
それが今回のテーマ、「水炊き」です。
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博多の水炊き
水炊きは、普通のお鍋とは少し違った食べ方をします。
- 鶏一羽を水からじっくり炊き上げた濃厚なスープをまず味わう。
- 鶏肉やキャベツなどの具材をポン酢でいただく。
- しばらく経ったら、もう一度スープ。具材から溶け出た旨味によって、スープの味の変化を楽しむ。
そんな博多っ子のご馳走、水炊きを巡る旅へ、いざ出発!
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博多の夏と言えば
武井さんは、お祭りの「山笠」を思い浮かべるそうですが、その山笠と水炊きにはとても深い関係があるそうです。
博多祇園山笠
博多の夏の風物詩といえば、博多祗園山笠。
櫛田神社の御祭神、祇園様に奉納する神事として、780年近くの歴史があると言われています。
2016年には、ユネスコ世界無形文化遺産にも登録されました。
この勇壮なお祭りと水炊きに一体どんな関係があるのでしょうか。
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櫛田神社と水炊き
その謎を探るため、一行が訪れたのが櫛田神社です。
創建は奈良時代中期。
博多の総鎮守として、地域の信仰を集めています。
博多祗園山笠はこの神社のお祭りです。
山笠の飾山
クライマックスの追い山笠で、山笠は櫛田神社に駆け込んでくる櫛田入りは圧巻の迫力です。
おはようございます。
本日は博多祇園山笠の追い山ということで、一番山笠の櫛田入りになります。迫力ありますね😳#いいねした人全員フォローする#博多祇園山笠#追い山 pic.twitter.com/PRqW1dO3Cy— きなこ (@kinako02020207) 2018年7月14日
櫛田神社の権禰宜である髙山定史さんにお話を伺いました。
山笠と水炊きは、切っても切れないもので、博多を代表する食の文化だそうです。
山笠のお祭りのあとは、直会を櫛田神社の櫛田会館で行います。
「直会(なおらい)」とは、山笠の会議のことで、お祭りの後で会食を行う神事だそうです。
櫛田神社での直会は、基本的に水炊きを出すそうです。
なぜお祭りのときに水炊き?
神社では、四本足の動物を食することがご法度なので鶏を食するようになったそうです。
山笠に出る人たちが食べるにあたり、簡単にすぐに作れて精がつくということで鶏が選ばれて、なおかつ温かいものがいいということで選ばれたそうです。
櫛田神社の水炊きの特徴
これは門外不出だそうです。
レシピは教えてもらえませんでした。
また、直会にもお祭りに出る人のみが参加を許されるということで、お二人は櫛田神社の水炊きを食す事ができませんでした。
後日、様子を撮影させていただいたそうです。
櫛田神社の水炊きはしちりんの炭で炊くのがならわしです。
そして、水炊きを作るのは、「ごりょんさん」と呼ばれる博多の商家の女将さんたちです。
櫛田神社の水炊きのレシピは代々ごりょんさん達によって受け継がれています。
秘伝のレシピで作られた櫛田神社の水炊きは、濃厚な鶏ガラスープですが透き通っています。
具材は鶏肉のほか、白菜・春菊・きのこ類などです。
山笠は厳しい縦社会ですが、直会のときだけは若手が年配の人に意見できるのだそうです。
上下関係をと支払った本音のぶつかり合いで絆が深まり、町が良くなると博多の皆さんは言います。
櫛田神社の水炊きは人と人とをつなぐ大切な存在なのです。
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料亭と水炊き
博多の町を歩いていると、水炊きを掲げる看板の多さに驚きます。
そのうちの一軒「新三浦」に入ってみました。
明治43年創業、白濁系水炊きの元祖のお店です。
料亭 新三浦
福岡県福岡市博多区石城町21-12
「新三浦」の水炊きは、櫛田神社と違って白く濁っています。
「新三浦」では、12時間かけて鶏ガラを強火で炊いたものを、新鮮な鶏肉からとったダシで合わせてスープを作ります。
骨が粉々になるくらい炊いているので、骨の中の髄が全部流れ出して、それだけでとんこつラーメンのスープと間違えるくらいの真っ白で濃厚なスープになるそうです。
博多の水炊きには、櫛田神社のような透明なスープと、とろっと白濁したスープの2種類があるのです。
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2種類のスープはどのようにして生まれた?
この質問を福岡在住の料理研究家であるSHIMAさんに伺いました。
「明治後期、長崎出身の15歳の少年が料理を学ぶために香港に渡ったそうです。
その少年は英国人のお宅に住んでいました。
西洋料理と言えば、コンソメ。
そして香港は、中国からきた鶏の煮込み料理などが盛んな地域。
そこで覚えてきたものをアレンジしてできたものが水炊きのルーツと言われています。」
その少年の名は林田平三郎と言い、明治38年にそのアレンジした料理を「水炊き」として店「元祖博多水たき 水月」を開きました。
5年後、九州で博覧会が開かれます。
水炊きは観光客の間で評判となり、一躍有名になりました。
その林田の水炊きは、透明なタイプのスープで作られていました。
何年か経った後に、今度は白濁系の水炊き店が登場しました。
しかし、林田は同じ水炊きを名乗る店が現れてもあまり気にしませんでした。
博多は、人情に厚い気質を持つ人が多いようで、林田も心が広かったようです。
その後も博多には水炊きの店が増え続けて現在にいたります。
林田が外国料理をアレンジして作った水炊きが、こうして博多名物となりました。
明太子も水炊きと同じ
実は博多名物の一つである明太子も同じようにして広まりました。
明太子を考案した「ふくや」で、社長にお話を伺いました。
社長の祖父の川原俊夫がもともと釜山の生まれで、そこで食べたミョンナンジョ(明卵清)という明太子の原型になったものを懐かしんで、戦後福岡に引き揚げて来た時に苦心の末開発、店を開いたのが始まりだそうです。
店は大繁盛。
しかし、川原は他の店に明太子の作り方を教えていたそうです。
初めは同じ中洲市場の中にある2軒の店に教えて、そこからだんだん広がっていきました。
それぞれがなにか新しいものを作ったら、自分なりに工夫してアレンジして広めていくのが、明太子に限らず水炊きでもそうですが、そういったところは博多には間違いなくあるそうです。
外国からヒントを得たものを独り占めせず、みんなで作って切磋琢磨するのだそうです。
古くから日本の玄関口として栄えてきた博多っ子らしい気質なのかもしれません。
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博多水炊き発祥の店
明治38年創業。
林田平三郎が開いた博多の水炊き発祥のお店は「水月」です。
水たき発祥の店 水月
福岡県福岡市中央区平尾3丁目16−14
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