チョイスNHK「貧血徹底対策」貧血の原因・対策・予防について紹介!【6月23日】

出典:http://www4.nhk.or.jp

2018年6月16日土曜日のチョイスのテーマは「貧血」です。

成人女性のおよそ10人に1人が貧血に悩んでいます。

めまいが起きたり、疲れやすかったり・・・。

長年のことなので体質だとあきらめていて、病気だとは思っていない人が多いようです。

貧血は生活に支障が出るだけではなく、様々な病気が隠れていることもあります。

今日からできる予防と治療について紹介されていましたので、まとめてみました。

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番組について

患者の経験談をもとに、健康への選択肢を紹介する「チョイス@病気になったとき」。
予防から早期発見、治療や日常生活の対策まで、どれがベストかは、実は人それぞれ。
例えば治療なら、日数や費用、その後の生活まで、患者目線にこだわって、お医者さんにはきけない、でも本当は知りたいチョイスのポイントを紹介します。

 引用元:nhk.or.jp

出演者

司会

八嶋智人(俳優)

出典:http://www4.nhk.or.jp

MC3年目を迎え、病気は色々あるもので、それに対して色々な治療のチョイスが
あるんだなということを、より深く思うようになりました。
これからもみなさんに沢山のチョイスをお届けできるように頑張っていきたいと思います。

引用元:http://www4.nhk.or.jp

大和田美帆(女優)

出典:http://www4.nhk.or.jp

チョイスが始まってありがたいことに三年目に突入です。
この二年で私自身、自分の身体に目を向ける機会が増えました。
髪型や肌ほど気にしていなかった身体の中身。予想以上に頑張ってくれています。
自分のため、家族のために病気を早期発見できるよう、そして良いチョイスができるよう、
一緒に知識を増やしましょう!知っていて損はなし!
皆様の代表として、八嶋さんと共にこれからもお医者様にバンバン質問していきたいと思います。

引用元:http://www4.nhk.or.jp

チョイスコンシェルジュ

出田奈々(いでた・なな)アナウンサー

出典:http://www6.nhk.or.jp

専門家

東京医科大学 血液内科 教授 大屋敷一馬先生

出典:http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp

6/16日(土)放送内容

成人女性の10人に1人が悩む貧血。最も多いのは体内の鉄が不足することによって起こる鉄欠乏性貧血だ。生理の際の出血で鉄が失われることが原因の場合が多いが、がんや胃かいようなどによる出血が原因の場合もある。がんのために胃を摘出すると鉄の吸収が悪くなり、貧血につながる。貧血の対策は鉄剤による鉄の補給が基本だが、原因となる病気の治療が必要。貧血の原因と対策を詳しく解説する。鉄分補給に役立つ食材も紹介。

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「貧血」と深い関係があるのが赤血球

赤血球とは、血液中の成分で体中に酸素を送る働きをしてくれる大切な働きをするものです。

①体の中に何個ある?

20兆個以上

②寿命は?

約120日

この数が少なかったり、うまく働かなくなることが貧血となります。

最も多い貧血の原因とは?

貧血の原因は鉄不足。「鉄欠乏性貧血」という病気です。

鉄が不足すると貧血になる

①血液は骨の中にある骨髄で作られる

②体の中で酸素を運ぶのは、赤血球に含まれるヘモグロビン

③ヘモグロビンは鉄を材料として作られる

このため、鉄が不足すると、作られるヘモグロビンの数が減り、酸素を運ぶ機能が低下していまいます。

すると、疲れやすい、息切れ、めまいを引き起こしやすくなります。

これが鉄欠乏性貧血です。

なぜ鉄不足になるのか

鉄不足の一番多い原因は「出血」です。

中でも、女性は過多月経(出血の量が多い)が原因で起こることが多いようですが、月経のある女性で、5人に1人は鉄欠乏であると言われているそうです。

通常、月経による出血で鉄が失われても、食事によって鉄分を補うことで鉄不足は起こらないようになっています。

しかし過多月経の場合、出血で失われる鉄分が多すぎて食事では鉄分を補いきれないのです。

その過多月経の原因で一番多いのは、「子宮筋腫」で出血が多いことだそうです。

あるいは、ダイエットで食事制限をすることで鉄欠乏になることもあるようです。

また、貧血になりやすいのは「体格的に細くて色白の人」というイメージがありますが、体格は関係ないようです。

貧血の症状チェック

疲れやすい

息切れ

めまい

動悸

頻脈

耳鳴り

顔色が悪い

頭痛

この5つのうち3つ以上当てはまると貧血の疑いがあるそうです。

ただ、これらの症状が「時々ある」という場合は、あまり心配はいらないそうです。

上の項目で、オレンジ3つは軽い症状ですが、次の緑の2つは注意が必要、また最後の青の3つは要注意ですので、病院で調べたほうが良いということです。

さらに、貧血が長期間に及ぶようになると、

スプーンネイル(爪が逆に反る)

氷をかじりたくなる

という症状も出てくるようになります。これは鉄欠乏性に見られる症状です。

しかし、なぜこういう症状が出るのかはまだ分かっていないようです。ただ、昔から異味症(変わった味のものを食べたくなる症状)ともよく言われているようです。

これらの症状は、貧血の程度ではなく、どのくらいの間で貧血状態にあるかによって進行してくる、とも言われているようです。

また、貧血が長期に渡ると、貧血状態に体が慣れてしまって逆に症状が出にくくなることもあるようです。

立ちくらみとは

大屋敷先生によれば、

貧血は「体の中の酸素が足りない状態」をいうのですが、立ちくらみとは「脳の血流量が減っている、脳の血圧が下がる状態」をいうそうです。

貧血で倒れる」とよく言いますが、この場合貧血が倒れた原因ではなく、メカニズムとしては「低血圧による立ちくらみ」に貧血が合わさって倒れてしまう、ということが原因の真相だということです。

血液検査の項目

以下の5項目で検査され、以下が正常値とされる数字です。

ヘモグロビン

男性 14-18g/dL

女性 12-16g/dL

※WHOの基準によれば、貧血は、へモグロビンの値で、女性が12g/dL未満、男性が13g/dLとなっています。

赤血球数

男性 400-550万/μL

女性 350-500万/μL

ヘマトクリット(赤血球のボリューム:血液中に占める血球の体積の割合)
男性 40-50%

女性 35-45%

※ヘモグロビン・赤血球・ヘマトクリットの値から、赤血球の大きさが分かるので、貧血のタイプが分かります。

フェリチン(血清鉄を貯蔵しておく働き)

男性 25-280ng/mL

女性 10-120ng/mL

血清鉄(血液の中を運ばれている状態の鉄分)

男女 40-188μg/dL

食べ物から吸収された鉄分は、血管の中を運ばれていきます。運ばれている途中の鉄を血清鉄といいます。

血清鉄は骨髄でヘモグロビンを作るために使われて、余った血清鉄はフェリチンと結合することで貯蔵さます。

出血などにより血液中のヘモグロビンが少なくなると、フェリチンから鉄が運び出されて新しくヘモグロビンが作られます。

※フェリチンと血清鉄の値を調べることで、ヘモグロビンが減ったときにすぐに補うための能力が分かります。この2つが下がることで、鉄欠乏性貧血になります。

ヘモグロビンは正常値でも、フェリチンと血清鉄が低いことを隠れ貧血と呼び、出血が多い時には一気に貧血が顕性化します。つまり、何かあったときの貯金の量とも言えます。

このように、実際に使っている量と、貯蔵している量を図ることが、総合的な診断には必要になります。

治療法のチョイス

鉄剤を服用する

鉄欠乏性貧血の場合、鉄剤を飲んで鉄分を補充することで症状を改善できることがあります。

一日の食事で鉄分はだいたい10mg位を摂取していると言われていますが、鉄剤は100mgを摂れるので、一日に必要な量の10倍ですから、十分に補えることになります。

飲み始めて1、2ヶ月でヘモグロビンや赤血球の値が正常になり、さらにもう1、2ヶ月飲めばフェリチンなどの貯蔵鉄も正常値に戻ると言われています。

鉄剤に副作用はある?

胃を刺激することになるので、気持ち悪くなったり、下痢をしたり、胃痛があったりする場合もあります。

鉄剤と一緒に粘膜保護剤のような胃薬を服用したり、鉄剤の種類を変えて自分にあうものを探す、ということも考えられます。

あるいは、夜寝る前に服用すると、寝ている間に副作用が起こって気にならないという場合もあります。

※鉄分が含まれたサプリメントやお菓子も良いが、貧血のイメージや思い込みで摂取するのではなく、医師のきちんとした診断を受けて適切な対処を考えてほしいとのことでした。

貧血を予防するには?

食事で鉄を補給するのが一番です。

どんな食材に鉄が含まれている?

鉄分といえはコレ!という食品以外にも、意外な食品に含まれていました。

肉類

豚レバー  一食分50g  鉄6.5mg

一番多いのは、やはりよく聞く「レバー」です。

中でもブタのレバーが一番多いようです。

牛もも肉  250g  鉄7.0mg

レバーが苦手という人におすすめです。

野菜類

ほうれん草 100g   2.0mg

こまつな  100g   2.8mg

大根の葉  100g  3.1mg

貝類

あさり 100g   3.8mg

かき  100g   1.9mg

大豆食品

米みそ      100g   4.0mg

木綿豆腐   100g   0.9mg

納豆   100g   3.3mg

大豆食品や野菜類も上手に摂れば、無理にレバーやかきばかり食べなくてもよい、ということが分かりました!

鉄分の吸収を助ける栄養素とは?

一緒に食べると鉄分の吸収が良くなるのがビタミンCです。

食材に含まれる鉄には2種類あります。

レバーや肉⇒ヘム鉄

※非ヘム鉄の5倍くらい吸収されやすい

野菜や大豆⇒非ヘム鉄

非ヘム鉄の吸収を助けるのがビタミンCです。

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貧血を引き起こした病気とは?

便秘による憩室出血

憩室:大腸の壁の一部が外に飛び出して袋状になったものを指します。

高齢になると、筋力が弱まり憩室ができやすくなります。

憩室自体には害はありませんので、出血などの症状がなければ治療の必要はありません。

便秘を長期間患うことで、便を出そうとして力むことで腸管に力が加わり、朝が引っ張られて出血の原因になります。

消化器からの出血が持続すると貧血の原因になりますが、貧血をきっかけにしてその下にある病気を的確に判断してもらうことが大切です。

貧血が原因となる他の病気

胃潰瘍

大腸がん

胃がん

大腸ポリープ

こういった病気のために出血を繰り返している、という状況で貧血になっているとのことです。

つまり、貧血を軽く考えて、自分で勝手に対応するのはよくないということです。

貧血はあくまで表に出た顔であって、体がSOSを発している状態です。貧血の原因を調べることは極めて重要と言えます。

重症の貧血の治療はどんなもの?

輸血 心臓に負担がかかる場合

鉄剤の静脈注射(点滴)

服用では追いつかないくらいの出血には、直接血液に入れるタイプのものを行います。

出血以外の貧血の原因とは?

胃を全摘出していたり、慢性胃炎が原因で貧血になることがあるようです。

胃の働き

摂取された鉄分は、胃の胃酸によって吸収されやすい形に変わります。

胃を摘出してしまうと胃酸が分泌されなくなるため、鉄が吸収されにくくなり、結果として鉄不足になってしまいます。

さらに、胃酸が分泌されないことで、赤血球を作る材料の一つであるビタミンB12も吸収されにくくなります。

鉄分以外で不足が貧血を引き起こすもの

ビタミンB12

葉酸

ビタミン12

※ビタミンB12とは、赤血球が作られるときの補酵素として働いていて、ビタミンB12がないと赤血球がきちんと作られないということになります。ビタミンB12が不足すると、舌ガピリピリしたり、手足のしびれなどの神経症状がでてきます。

また、慢性胃炎によって、胃の細胞や分泌されるものに対して自分で抗体をつくってしまい、ビタミンB12が吸収されにくくしてしまう悪性貧血になることもあります。

葉酸

赤血球を助ける働きをしていて、ビタミンB12と違って胃はなくても吸収されます。

葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなど青物に多く含まれているので、葉酸欠乏による貧血はは偏食や大量飲酒から起きることが多いようです。

この場合、症状がほとんどないので血液検査のデータを見て診断されます。

治療法

鉄剤の服用とビタミンB12を直接血液に注射することで症状が改善してきます。

「病院には痛くならないと行かないから・・・。」という患者さんのセリフが印象に残りました。

体に異変があったら、病院に行って検査を受けるべきですね。

赤血球が作れないために起きる貧血とは?

血液を作る機能の異常「赤芽球ろう」

通常、骨髄の中では、造血幹細胞から赤血球が次々と作られていますが、赤芽球ろうになると免疫脂肪が暴走して造血幹細胞を攻撃してしまい、赤血球を作れなくしてしまいます。

治療法

免疫抑制剤には、免疫細胞の暴走を沈める効果があります。

服用することで、ヘモグロビンの数値を安定させることができます。

赤血球がつくられなくなる病気

再生不良性貧血

赤血球以外にも、血書版や白血球も作られなくなります。

慢性腎臓病

赤血球を作れと命令するホルモンが減少するために貧血になります。

白血病

骨髄の中が悪い細胞でいっぱいになって、白血球系の細胞だけがどんどん増えてしまうことによって他の細胞が全く機能しなくなり、赤血球が作られないことによって貧血が起こります。

リウマチなどの慢性の炎症

結核

炎症があると、鉄をどんどん使ってしまうため、二次性の貧血になる場合があります。

貧血 ベストチョイスへの道

貧血かな、と思ったらどうすればよいのでしょうか。

貧血を疑ったら、検査を受けて原因の特定をする

貧血は、基本的には、赤血球が作られないか、どんどん壊されていくかの2種類です。

まずは医療機関に行って、どのタイプの貧血なのかを見極めてもらってください。

それが第一歩だとことです。

体が発しているサインを見逃さないようにするためにも、早めの受診が重要です。

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まとめ

出典:https://ameblo.jp

一言で「貧血」と言っても、どれが原因になっているのかの幅が広いですね。

これは軽々しく放置しないで、すぐに医療機関で検査いしてもらうほうがいよい、ということがよく分かりました。

皆さんも、貧血を放置しないようにしましょう!

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